2015年1月5日月曜日

Ride Interview / nme (2014.11.20)

英国の歴史ある音楽雑誌である nme (new music express) のホームページに掲載された、Rideのインタビューです。Beady Eyeの解散発表後に、タイミング良くアナウンスされた再結成ですが、アンディとマークの意気込みやこれまでの経緯など、熱く語っています。 

原本URL : http://www.nme.com/blogs/nme-blogs/ride-exclusive-interview-stone-roses-my-bloody-valentine-inspired-us-to-reunit 

出版日 : 20141120
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シューゲイズの爆音が未だに耳から離れない人々は、ビーディ・アイに満足できなかった。このリアム・ギャラガー率いるバンド解散の知らせに続き、アンディ・ベルは新たなビッグニュースを運んできた。90年代を牽引したライドを復活させ、来年ツアーを行い、その痛快なサウンドを生き返らせる。このニュースには大きな反響があった。NMEのアンディ・ウェルチはベルとマーク・ガーデナーにインタビューを慣行し、一連の復活劇、そして新曲の可能性について聞いた。

Q: ライドとしてシーンに帰ってくるのは、どんな気持ちですか?

Andy Bell (以下A): 興奮しているよ。本当に素晴らしくなるはずさ。
Mark Gardener (以下M): このニュースを口外しちゃいけないのは、まるで拷問だった。でも真っ当なやり方で、ツイッターで事前にリークされることなく発表するのは良いものだよ。ソロとして自立して、どこへでも行って、一人でライブをするのはとても楽しい。でも再び心の兄弟たちと一緒にプレイするのは最高だよ。あまりスパイナル・タップみたいになりたくはないけどね。

Q: 再結成はいつ決定したのですか?

A: つい最近だよ。何年もの間、オファーは常にあったけどね。ライドの終わりは刺々しいものだったけど、わずか数ヶ月後には僕とマークは仲直りしていた。でもライドはやり切ったっていう感じで、その活動期間はあっという間だった。約6年間だけだったからね。まぁとにかく、僕とマークはすぐに仲直りして、それ以降ずっと友達だよ。
M: 数ヶ月前に決定したよ。解散してから毎年議論していて、全員が望んでいるとは分かっていた。ただタイミングの問題だったよ。今回は何かが違っていた、なぜかは分からないけど、ただ違っていたんだ。

Q: ここ何年も、再結成のオファーはたくさんありましたか?

A: 毎年僕らは当時のマネージャーと会って、オファーの中身を検証していた。だけど僕らの手帳はいつもビッシリだった。マークはソロ活動とプロデューサー業。僕はオアシス、そしてビーディ・アイ。ロズはジーザス・アンド・メリー・チェインからギャズ・クームズまで誰とでも演奏していて、ずっとオックスフォードにいた。スティーブは音楽を離れて職に就いている。だから全員が集まって、何か一緒にやるチャンスはなかったよ。

Q: ではタイミングが合えば、過去にも再結成していた可能性はあったと?

A: 理論的にはそうだね。実はソニック・ユースを特集する番組から呼ばれて、2001年に1日だけ集まったことがある。「パイオニアっていう番組をやるから、そこで演奏してほしい」って言われたから、「すごいよ!僕たちがパイオニアだって!やろう!」となった。そのパイオニアとは、ソニック・ユースのことだったけどね。でも彼らがパイオニアのは間違いないよ。スタジオでジャムっているのを撮影しただけだったけど、皆で集まって一緒に演奏したのは良い気分だったよ。

Q: ライドが解散したときは仲違いしていましたね

M: そうだね。でも僕らはすぐに仲直りして、それからはずっと友達さ。僕らは未だに憎み合っていると思われていて、「解散してから、アンディと話したことある?」っていつも用心深く聞かれていた。そして僕は「もちろん。アンディとは連絡を取り合っていて、先週会ったばかりさ」と言う。13歳で学校にいた頃から、僕らはずっと友達なんだよ。いつも二人一緒にいて、その関係はライドと共に終わりはしなかった。ライドはもっと短期集中で、4枚のアルバムをリリースし、67年が経った頃に車がつぶれた、とでも言えばいいかな。ああいう状況では、全くもって変ではなかったと思うよ。そのときは一緒にいたくなかったし、少しの間お互いから離れることが必要だった。

Q: バンド最後のライブは1995年で、ずいぶん前ですね

A: 1992年の “Going Blank Again”ツアー以降は、あまりライブをやらなかった。のらりくらりしていたね。“Carnival of Light”でも少しだけツアーしたけど、アメリカには行かなかった。“Tarantula”のときにはツアーは無かった。アルバムを作っている間に、もうバンドは終わっていたからね。イギリスで最後にライブをしたのは、オアシスのサポートだったよ。

Q: まだやり残した仕事がある、と何年間も感じていたのですか?

A: そう、そういう言い方もできる。僕らは再び友達同士になり、時が来たらまた一緒にやろうと考えていた。そしてその時が今なんだ。やらない理由はもう無いよ。ストーン・ローゼスが、再び人々に喜びを与えているのを見て、とても助けられたよ。何回か一緒にライブをしたけど、彼らはいつも大きな期待で興奮していた。そしてマイ・ブラッディ・バレンタインも復活したよね。僕が音楽、ギター、音にハマっていく上で、彼らの存在は大きかった。彼らの再結成は素晴らしかった。ラウンドハウスでの再結成ライブは、僕が見た彼らのベストライブだったよ。彼らのツアー最初のレグで10回くらいは観に行ったと思う。耳栓は使わなかったけどね

Q: 再結成に対するリアクションは心配ですか?

A: 人々が再結成について懐疑的だった時代はあったけど、もはやそれは過去のものだよ。僕らは昔からの友達なんだ。僕はマークを13歳の頃から知っている。僕はメガネをかけた小さな子供で、スパニッシュギターを抱えていた。彼は心身ともに踊り狂ったような少年だった。彼は当時からカッコよかったよ。

Q: あなた方二人はライドが解散してからも共演していますよね?

A: 何回かね。彼がアコースティックツアーでスウェーデンを横断していたから、僕も参加して、全曲を一緒に演奏した。その時はオアシスがちょうどオフで、一緒にライドの曲もやったよ。大の大人が泣いていたな。

Q: 今回のツアー初日はもっとすごいことになりそうですね。

A: マイブラは耳栓だったけど、僕らはティッシュを配った方がいいかもね。

Q: 来るツアーがどのようなものになるか、何かヒントをもらえますか?

M: バンド解散以降、僕とアンディは多くのインタビューをやってきたけど、毎回のようにライド復活について聞かれるんだ。20年間その質問に答え続けてきた。復活について僕自身疑問だったときもあったけど、ここ数年で状況が変わった。これは素晴らしい機会だよ。バンドを復活させてライブをやること以上に、良いことなんて思いつけないよ。
A: ビーディ・アイが解散を発表してから、僕のツイッターはライド関連のコメントで物凄いことになってしまった。これを望んでいる人たちは、確かに存在するんだと分かったよ。

Q: 再びライドの曲を演奏するのは不思議な気分ですか?

A: そうだね。何だか笑えるよ。バンドが解散した途端に、もうその曲を演奏することは無くなるんだ。演奏する理由も無いからね。もう一度その曲をライブで聴きたいなら、バンドを再結成するしかない。メンバー全員が今も健康で、バンド活動できる気力があることは、とても幸運だと思う。オリジナルメンバーで活動再開できるのは、とても特別なことだよ。バンドの曲を再び演奏できるのが本当に楽しみさ。

Q: 演奏するのが特に待ち遠しい曲はありますか?

A: セットリストはまだ話し合っていないけど、90%は初期2枚のアルバムとEPになるよ。まさにドンピシャだった頃の曲だね。ファンの人たちは、その時期に集中してほしいだろうしね。
M: 解散から時間が経って、ライドの強みが何だったかを理解できるようになったよ。バンドにいる間はそういったものが見えない。距離が近過ぎるからね。今回再び演奏するにあたって素晴らしいのは、その点だよ。かつて毎晩演奏していた曲から一旦は離れた。でも今ラジオで僕らの曲がかかると、新しい気持ちで聴けるよ。そしてこのバンドの良さに、再び気付いた。だから質問に答えると、最初の2枚のアルバムだよ。

Q: シューゲイズが再び流行することはありませんでしたが、影響を受けているバンドは増え続けていますよね。

A: そう思うよ。ライドが解散したとき、音楽の偉大な産物が失われたと思った人はいなかった。でもだんだんと、僕らの音楽をずっと好きでいてくれる人たちの存在を、実感するようになった。アメリカは特にそうだね。オアシスでツアーしたとき、楽屋まで会いに来てくれて、ライドへの愛を語ってくれたのは常にアメリカのバンドだった。長い間、炎は燃え続けているんだ。僕には16歳の娘がいるけど、彼女はギターバンドが大好きで、この前一緒にテイム・インパラを観に行ったよ。彼らの中にライドの脈を感じて、嬉しかった。そして僕の娘はライドが好きなんだ。決して押し付けたわけじゃないよ()
M: シューゲイズはブリットポップよりも、素敵な年の取り方をしていると思う。シューゲイズはスタイルではなく中身だった。僕らは強烈な個性の人間ではないし、エゴの塊でもない。マスコミにチヤホヤされるタイプではないけど、音楽自体は時の試練を耐え抜いたよ。

Q: ツアーでは新曲も聴けそうですか?

A: どんなことでも起こり得る。今はライブに集中するけどね。リハーサルも沢山しなきゃならない。コードやギターのフレーズや歌詞とかね。新曲を書く前に、多くを学び直さなきゃならない。まぁでも可能性はあるよ。
M: ツアーに出て新アルバムを演奏したら、僕らは大馬鹿者だよ。でも新曲を作る可能性はゼロじゃない。全員でリハーサルしたら自然とそうなるかもしれない。でも今回のツアーでは、僕らの強みを生かすことに集中するよ。

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訳 : つながり眉毛

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